EV自動車を取り巻く環境

自動車産業の現状

現在の自動車産業は新型コロナウイルス感染症やカーボンニュートラルの高まりもあり大きく変動しております。
2019年第2四半期のアメリカ自動車産業のデータを見てみると、443万台の自動車をアメリカ人は乗用車として購入していますがそのうちの2.1%が電気自動車であることがわかっています。
2016年の同時期では0.9%だったと比べると2倍以上とかなり上昇しているのです。

そして大きく話題となったのが電気自動車売上です。
2018年度の売上を見てみると年間収益がガソリン自動車に肉薄しており近い将来に抜くであろうといった見解を示している方も多くいます。
まとめると、電気自動車の売上が大きくなったことでアメリカの自動車産業への影響も大きくなっているということです。
そのことからも、これからのアメリカ自動車産業は電気自動車業界の方にシフトしていくことが予想されています。

いずれリチウムやニッケルが不足する

自動車業界が自動車の保有者の減少や1台1台が以前よりも長く乗る人が増えたことで縮小しているのですが、その業界を支えるためにも新たな試乗が開けたのなら移行するしかありません。
しかし、この移行には大きな問題もはらんでいます。
今ではまだまだ電気自動車のシェアが小さいので問題になっていませんが、ほとんどの人達がこの電気自動車にシフトしたのなら電気自動車にまつわるパーツや部品や材料が足りなくなる可能性が出てくるのです。

具体的にはニッケルがまず不足することが考えられます。
次点としてリチウムも多く使われることが予想されているのでリチウムの不足も考えられているのです。
そして、多く使うと言うことはそれだけ採掘をする必要があるため採掘スピードもより強化しないと行けないでしょう。

自動車リサイクルの可能性

このように新たな産業にシフトすると、その産業に必要になってくる材料がどうなってくるのかを考える必要があります。
無限に採掘できるわけではないので、産業が大きくなり市場が肥大化することでひずみが出る恐れがあります。
この問題を解決する方法の1つがリサイクルです。

長期的な視点を持って考えると、電気自動車におけるバッテリーはリサイクルできる部分が多くなるので埋蔵量が少なくてもなんとかなるかもしれません。
しかし、自動車は1台1台が以前よりも長く乗る人が増えたことでリサイクルされるまでの期間が長くなることが予想されます。
そのため、1台当たりの寿命分だけは採掘された原料だけでどうにかしていくしかないのです。

自動車業界の将来はどうなるのか

自動車は購入者側のサイクルが速ければ速いほど盛り上がる業界であったために、ガソリン車よりも寿命が長い電気自動車では売上を増やすのは苦労するといった見方が大半です。
その結果、車の全体量が減ることで各種メーカーから発売される車種も減ることが予想されています。
私たち購入者側もこういった自動車業界の変化や歩みを理解した上で付き合っていく必要が出てくるでしょう。